新型コロナウイルス感染症の再流行について(2024/10/26)
新しい変異ウイルス亜型であるKP3型他が流行の原因です。過去に新型コロナウイルスに罹患した人でも、容易に再感染します。幸い呼吸器症状は軽く、全身倦怠感、発熱、筋肉痛、頭痛が主な症状です。通常、発症から1〜3日で回復します。
発熱者は、まずご自宅で迅速抗原検査を行って下さい
陽性であれば、一般感冒薬や解熱薬で初期治療を開始して下さい。呼吸器症状がなければ、通常1〜3日で回復します。日々悪化したり、改善しない場合はかかりつけ医に相談して下さい。
新型コロナに対する"抗ウイルス薬"の処方について
持病をお持ちの方は、必ず「かかりつけ医」で相談して下さい。使用する薬剤には併用禁忌・併用注意薬が250剤以上存在するものがあります。さらに処方薬の多くは、臓器障害の有無により用量や処方の可否を判断する必要があるります。一見では安全な治療ができないのです。
2024年(令和6年度)秋〜冬のワクチン接種について
季節性インフルエンザワクチンは10月15日から接種を開始しました。予約は不要で、11月末頃までの予定です。65歳以上の高齢者には自治体から補助があります。当院は平日のみ対応可能で、土曜日は接種していません。
一方、新型コロナワクチンについては、希望者が少なく、12月9日(月曜日)午前に日時を限定して接種を行います。65歳以上の高齢者が対象です。新型コロナワクチンは完全予約制です。使用予定ワクチンは武田薬品の組換え蛋白ワクチンです。詳細は、院内に掲示しています。
「診断書の発行」が主目的の受診はお引き受けしていません
「診断書の発行」が主目的で診察・検査・治療を希望しない受診はお引き受けしていません(療養担当規則第一条)。また、診察日より前に遡及しての診断書の発行はお引き受けしていません(医師法第20条)。
一方で、新型コロナウイルス検査の結果を印刷した「結果報告書」は無料で即日発行しています。
市販の抗原検査キットで偽陰性となる原因と対策
キット検査についてよく相談される質問です
Q:市販の抗原検査キットでは陰性であったが、医療機関で再検査すると陽性になった。原因は?
A:@ 発熱からの経過時間が短かった。発熱して12時間以内は偽陰性となる可能性があります。
時間を空けて(24時間までに)もう一度検査してみて下さい。
A 検体量(鼻汁液)が不足していた。採取スワブを使用説明書の通り、鼻腔深くに挿入し
必要十分な量の鼻汁を採取し、再検査して下さい。
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新型コロナウイルスとは?
一般の冬季に流行する風邪の原因となるウイルスや、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や「中東呼吸器症候群(MERS)」ウイルスの仲間で、新興ウイルスの一つです。正式なウイルスの名称は「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」で、引き起こす病名はCOVID-19です。ウイルス表面に棘のようなタンパク質(スパイク蛋白)を発現しているのが特徴です。 ウイルスは自分自身で増えることができず、人の咽頭や鼻腔の粘膜細胞などに付着し、細胞表面の棘を介して、細胞内に入り込み増えます。健康な皮膚には入り込むことができず表面に付着するだけと言われています。表面についたウイルスは時間がたてば壊れてしまいますが、物の種類によっては24時間〜72時間くらい感染する力をもつと言われています。流水と石けんでの手洗いや手指消毒用アルコールによって感染力を失わせることができます。
どうやって感染するの?
現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)が主体で、接触感染も考えられます。
(1)飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳(せき)、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
(2)接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。
(以上、厚生労働省のHPから、一部改変)
新型コロナワクチンの効果
今回新たに承認された新型コロナワクチンは2回の接種によって、95%の有効性で、発熱やせきなどの症状が出ること(発症)を防ぐ効果が認められています。
ワクチンの副反応
接種部位の痛み、発熱、頭痛などの「副反応」が生じる可能性があります。 2021年5月10日時点で承認されているファイザー製ワクチンの国内治験では、ワクチンを2回接種後に、接種部位の痛みは約80%に、37.5度以上の発熱が約33%、疲労・倦怠感が約60%の方に認められています。 急性のアレルギー反応であるアナフィラキシーの発生頻度は、市販後米国で100万人に5人程度と報告されています。
以上、首相官邸 新型コロナワクチンのホームページから引用(一部改変)。
さらに新しいワクチンの作用について興味のある方は、以下のPDFを参照してください
mRNAワクチンの仕組み(英語、米国CDCのHPから)